人工知能（AI）の進化は、私たちの生活や働き方を大きく変えています。
その中でも特に注目を集めているのが、OpenAIによって開発された言語モデル「ChatGPT」です。
このAIは、まるで本物の人間とコミュニケーションをとっていると錯覚するほどのテキストを生成する能力を持ち、情報収集からアイデア生成、メール作成まで、さまざまなタスクをサポートしてくれます。
ChatGPTがすごそうなのはわかるけど、何からはじめればいいんだろう？？どう活用するにはどうすればいいんだろう？？などなど、 これらの疑問を解消するために、この記事ではChatGPTの基本的な活用法5選をご紹介します。
初めてChatGPTをでも理解しやすいように、各活用法について具体的な説明とともに、その活用方法をご説明させて頂きますので、最後までお読みいただけますと幸いです。
そもそもChatGPTって何？
ChatGPTは、OpenAIによって開発された先進的な言語モデルで、私たち人間用のように自然なテキストを生成する能力を持ち、その応用範囲は驚くほど広範です。
チャットボックスに様々な質問を私たちがすることで、その質問に答えることから、エッセイや音楽、動画を作成することまで、ChatGPTは日々あらゆるものを生成できるAIとして進化し続けています。
ChatGPTの歴史は、OpenAIによって2018年開発されたその起源であるGPT-1から始まります。GPT-2が2019年に、2020年にはGPT-3がリリースされ、その規模と能力で大きな注目を集めました。
1750億のパラメータを持つこのモデルは、人間のような文章を生成する能力を持ち、多くの商用アプリケーションで利用されるようになりました。そのパラメータ数はGPT-2の116倍以上にもなります。
GPT-3が1750億のパラメータを持つということは、そのモデルが非常に複雑なパターンを学習し、人間のような自然なテキストを生成する能力を持つことを示しています。
例えば、人間の脳が約860億のニューロンを持つと考えると、その規模の大きさが理解しやすくなるかもしれません。
GPT-3のパラメータ数は、人間の脳のニューロン数の2倍以上にもなります。
最新のChatGPT-4は2023年3月14日にリリースされました。この新しいバージョンは、前バージョンのGPT-3からさらに進化を遂げ、より高度な自然言語生成能力を発揮することができるようになりました。
GPT-4は、画像とテキストの両方を入力として受け取り、テキストを出力する大規模な多モーダルモデルとして設計されています。
これにより、ChatGPTは、一部の領域では私たち人間を超えるさまざまなプロフェッショナルや学術的なベンチマークで人間レベルのパフォーマンスを発揮します。
最近では、AIが描いた絵画がコンクールで優勝したことなどは記憶に新しいかもしれません。
ちなみに、2023年6月の時点では、GPT-4は有料ですが、GPT-3は無料で公開されてます。
GPT-3でも、驚くほどの性能をもっており、使ってみると簡単に驚異的な性能を体験できるはずです。
ChatGPTの基本的な活用法5選
さて、ChatGPTってなんだか凄そうだということが理解できたところで、実際の基本的な活用法を5つご紹介させて頂きます。
これらの活用法は、ビジネスの効率化から個人の生産性向上まで、幅広い領域での応用が可能です。
一度使い始めると、ChatGPT無しでは生活できなくなるほど優秀ですよ。
それでは、ChatGPTの能力を引き出すための5つの基本的な活用法を見ていきましょう。
活用方法その1：情報収集
ChatGPTは情報収集に活用できます。
従来、Google検索などを利用して情報収集を行ってきたケースが多いはずです。
チャットボックスに質問するだけで、ChatGPTは膨大な数のWebサイトの中から、質問に即した回答を短時間で集約してくれます。
これまで自身でキーワードを考え、必要な情報に辿り着くまで多くの時間を消費していた方も多いと思います。
情報収集に要する時間を大幅に短縮することができるため、生産性の向上に役立つでしょう。
例えば、「OpenAIの沿革と事業内容を300字以内で教えてください」とChatGPTに質問した際、OpenAIの創設者や研究内容、注力している事業などが簡潔にまとめ、教えてくれます。
自身が知らない、未知の分野について、基礎的な知識を身につけておきたい場合などに活用するとよいでしょう。
活用方法その2：テキストの要約
ChatGPTは文章の要約にも活用できます。
2,000字程度までの文章であれば、希望の文字数での要約に対応可能です。
一例として、気になる記事などをテキストで入力し、「300文字くらいで要約してください。」と指示を出せば、その記事に何が書かれているのかが短時間で確認できます。これまではまとめ記事などが一時期流行っていましたが、ChatGPTを使えば、自分の気になる情報を瞬時に要約してくれる為、インプットの効率化につながるでしょう。
詳細は割愛しますが、ChatGPT用の拡張機能であるプラグインというものをインストールすれば、
要約してほしいサイトのURLを貼り付けるだけで、瞬時に要約してくれたりもします。
活用方法その3：アイデア生成
事業企画や商品開発など、アイデア出しが求められるシーンでもChatGPTが活用できます。
ChatGPT自体が斬新なアイデアを教えてくれるわけではありませんが、質問の仕方次第では、ChatGPTが学習した膨大なデータを組み合わせ、一般的なアイデアを瞬時に、文字通り無制限に生成してくれます。
例えば、「缶コーヒーの販路を拡大するためのアイデアを5点出してください」と質問すると、基本的なアイデアを瞬時に回答してくれます。
また、その回答から、さらに掘り下げてより具体的な質問を投げかけると、思いもつかなかったアイデアが得られる時があります。
従来は企画会議で多大なコストをかけて行われていたようなブレーンストーミングを、経験が豊富でなくても、たった1人で上司が驚くアイデア出しを可能にしてくれます。
アイデアを考えないといけないけど、何からすればいいんだろう…という時に、とりあえずChatGPTに質問を投げかけ、何度か会話のキャッチボールを繰り返していると、ゼロベースでアイデア出しをするよりも、発想の幅が遥かに広がるなと、筆者も使用していて感じます。
活用方法その4：メールの作成
ChatGGPTにメール本文を考えてもらうことも可能です。
意外とビジネスのシーンなどで、メール内容の作成に時間がかかってしまうことも多いのではないでしょうか。
ChatGPTを活用すれば、メールの用件と必ず含めて欲しい言葉を伝えるだけで、ビジネスメールも瞬時に完成します。
例えば、「6月12日の週で打ち合わせの日時はいつが良いか得意先に尋ねるメール文を作成してください」という質問への回答は、若干の修正は必要となるものの、メールの下書きとしては十分に活用できるでしょう。
多くのメールをやり取りするビジネスパーソンにとって、時短につながる活用方法ではないでしょうか。
活用方法その5：英文和訳と添削
ChatGPTは英文和訳にも利用できます。
ビジネスのシーンで、英語での文章の翻訳や、英語での文章作成を依頼されて困った…という経験をお持ちのビジネスパーソンもいらっしゃると思います。
これまではGoogleなどの翻訳サイトなどを利用してきたと思いますが、生成された内容が本当に合っているのか不安になることも多いと思います。
そんな時、ChatGPTを活用すれば、瞬時に解決してくれます。
利用方法はシンプルで、「次の英文を和訳してください」というプロンプトに続けて英文を貼り付けるだけです。
先に紹介した要約の活用方法を組み合わせると、単に翻訳するだけでなく、その内容理解も瞬時に済ませることができます。
また、ChatGPTは英文の添削にも活用できます。これまで学習した大量のデータをもとに、元の日本語では記述されていない主語を補うなど、より自然な英文となるように添削されています。
仕事で英語を使う機会がある方にとって、英文のチェックに活用できるでしょう。
ChatGPTを使用する際の注意点
さて、ここまでChatGPTやその活用方法のご紹介をさせて頂きましたが、劇的な進化を遂げ、とてつもない高性能AIであるChatGPTですが、まだまだ万能ではないのが現状です。
以下に、使用する際の注意点をまとめておきたいと思います。
- 正確さを期待しない：
ChatGPTはとても賢いですが、時々間違った情報を提供することがあります。
なぜかというと、例えばChatGPT-3が学んだ情報は、2021年9月までの訓練データに基づいており、最新のニュースや専門的な知識を全て持っているわけではないということです。
ですので、大切な決定をする際などには、他の信頼できる情報源もチェックしましょう。 - 質問の仕方を工夫する：
とてつもない大量のデータを学習し、パラメーターもとんでもない数値になったとは言え、全ての質問に完璧に回答できるとは限りません。
例えば、同じ質問でも、少し言葉を変えると全く違う答えが返ってくることがある、または期待していた回答ではない場合があります。
ChatGPTは、あいまいな質問に対しては、自分なりの解釈で答えます。
そんな時は、できるだけ具体的な質問をすることが、自身が期待してくる回答を得るために重要になります。 - 不適切な出力に注意する：
ChatGPTは、不適切なリクエストを拒否するように設計されていますが、完全ではありません。時折、有害な指示に対応したり、バイアスのある行動を示すことがあります。
そのため、先の正確性の点も含め、回答内容は全て鵜呑みにせず、必ず自身で内容を確認することをおすすめします。
ちなみに、ChatGPTは、ユーザーからのフィードバックを通じて改善されています。
もし何か誤った情報や不適切な内容を見つけたら、遠慮なくフィードバックを提供しましょう。
これにより、システムはより良くなり、ユーザー体験は向上します。
これらのポイントを覚えておけば、ChatGPTをより安全に、そして効果的に使うことができます。
まとめ
本記事では、AIモデルChatGPT、その基本的な活用法5選と注意点についてご紹介させて頂きました。
ChatGPTは情報収集からテキストの要約、アイデア生成、メール作成、英文和訳と添削まで、多岐にわたる活用法があります。
しかし、その一方で情報の正確性など、使用する際の注意点も存在します。
ChatGPTは非常に強力なツールであり、その可能性は質問や指示の仕方次第では、文字通り無限大です。
しかし、その力を最大限に引き出すためには、ChatGPTの特性を理解し、適切に対応することが重要です。
また、ユーザー自身がフィードバックを提供することで、ChatGPTの改善に貢献することも大切になってきます。
AIの進化は日進月歩で、これからも新たな活用法や改善が見込まれます。
その中で、私たち自身がAIと上手に付き合い、その力を最大限に活用するための知識とスキルが求められます。
これからもChatGPTの最新情報をチェックし、その可能性を追求していきましょう！
コメント